トップページ > 救急救命の基礎知識 > 子供を襲う心臓震盪とは?
「心臓震盪」(しんぞうしんとう)・・・・
ほとんどの人にとっては聞きなれない言葉だと思いますが、お子さんがスポーツをやられている 親御さんや部活及びスポーツチームの監督・コーチは絶対に知らなくてはいけない言葉です。
スポーツをやっている最中に突然子供が倒れ死亡するというケースがこれまでもあったわけですが その原因のひとつが「心臓震盪」(しんぞうしんとう)であるという認識が広まりだしたのは ここ数年の話です。
子供の突然死の原因ともなる「心臓震盪」(しんぞうしんとう)とは何なのか?子供の命を守る ためにはすべての大人が知っておかなければならないことです。
子供の突然死の原因の1つにこの「心臓震盪」があります。
心臓震盪とは健康に何ら問題のない元気な子供でも胸部に衝撃を受けた直後、昏倒し、 心停止に至ってしまうことです。
胸部に受けた衝撃がきっかけで心臓の筋肉が痙攣を起こし(心室細動)、心臓から血液 を送り出すことができない状態になるため、放置すると血液の循環に支障がでて脳にダメージ を与え、そして死に至ります。
心臓震盪は病気ではなく、胸郭が未発達な子供に発生する外傷性の心停止なので、 心臓に病気が無くても誰にでも発生するリスクがあるものなのです。
この心臓震盪が、どんな時に発生するかというと・・・
(1)子供の胸部にボールなどが当たった程度の軽い衝撃でも発生します。
(2)子供のボール遊び、野球やソフトボールなどの運動中に起こることが多いです。
(3)子供同士のじゃれあいのなかで肘や膝が胸部に当たり起こることもあります。
(4)躾としての体罰が原因で起こることもあります。
子供は心臓を守る胸郭が未発達ということもあり、なんでもない胸部への衝撃が心臓震盪
を引き起こす原因となることを覚えておいてください。
心臓震盪が発生した場合、3分以上経過すると救命は非常に難しくなります。
心臓震盪によって発生する心室細動(心臓の痙攣)を取り除く唯一の手段は除細動器による 「電気的除細動」になりますが、これを一般人にも使えるようにしたのがAEDなのです。
これまで日本では、除細動器を使用できるのは、医師と医師の指示下にある救急救命士と 看護師など限定された人だけだったわけですが、救急車が到着するのを待っている間に生死が決まってしまうという現実がありました。
アメリカでは、一般人でも扱えるAED「自動体外式除細動器」が普及しており、心臓震盪など 救急救命に大きな効果を上げていたことを受けて日本でも近年、AEDの普及が急速に進められています。